“あかもうせん”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
赤毛氈	75.0%
紅毛氈	25.0%

赤毛氈

「ドテラ婆さん」と呼びならされて、本名の方は忘れられているギンは、赤毛氈（あかもうせん）のうえに、胡床（あぐら）をかいて、もう、だいぶん、陶然たる様子だ。

花と龍 (新字新仮名) ／ 火野葦平(著)

半截を赤毛氈（あかもうせん）の上に展（ひろ）げて、青楓氏が梅の老木か何かを描き、そこへ私に竹を添えろと云われた時、私はひどく躊躇（ちゅうちょ）したものだが、幼稚園の子供のような気持になって

御萩と七種粥 (新字新仮名) ／ 河上肇(著)

紅毛氈

私の最初の先生は、その箕面の滝と殆ど同じぐらいの温順さにおいて紅毛氈（あかもうせん）の上へ端然と坐して絵絹（えぎぬ）に向っていた。そして私のために一本の竹を描いて見せた。

大切な雰囲気：03 大切な雰囲気 (新字新仮名) ／ 小出楢重(著)

町家は軒へ幔幕（まんまく）を引廻し、家宝の屏風（びょうぶ）を立てて紅毛氈（あかもうせん）を店へ敷きつめ、夕方になると軒に神燈を捧（ささ）げ、行水（ぎょうずい）してから娘も父親も息子（むすこ）も、丁稚（でっち）、番頭、女中に至るまで

めでたき風景 (新字新仮名) ／ 小出楢重(著)