“あかじみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
垢染80.0%
脂染20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無数のちいさ塵埃ほこりは一つ一つ光って明るい海を泳いでいた。吉太は慌ててその皿を奪うようにると垢染あかじみた懐の中に隠してしまった。軒の柱には、黒い鳥が籠の中に入って懸っている。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
垢染あかじみ煎餅布団せんべいぶとんでも夜は磯吉と二人で寝るから互の体温で寒気もしのげるが一人では板のようにしゃちっ張って身に着かないで起きているよりも一倍寒く感ずる。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
余も何をか躊躇ためらき目科の後に一歩も遅れず引続きて歩み入れば奥のと云えるは是れ客室きゃくまと居室と寝室ねまとを兼たる者にして彼方の隅には脂染あかじみたる布を以て覆える寝台ねだいあり、室中何と無く薄暗し
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)