“あぶらじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
脂染60.0%
油染20.0%
油滲20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上の所まんだらにげておる焦茶色の短かい羽織に、八丈まがいの脂染あぶらじみた小袖を着し、一本独鈷いっぽんどっこの小倉の帯に、お釈迦の手のような木刀をきめ込み、ねぎ枯葉かれっぱのようなぱっちに
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ですから、病院へ入ったあとで、針箱の抽斗ひきだしにも、畳紙たとうがみの中にも、しわになった千代紙一枚もなく……油染あぶらじみた手柄一掛ひとかけもなかったんですって。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殿様とのさまのおしのびめいたり、しんみり父親の油滲あぶらじんだ手を思い出したりして、後に随いて廻っているうちに、だんだんに情緒じょうちょが出た。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)