“あいたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
相対68.9%
靉靆27.9%
逢対1.6%
逢度1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これと相対あいたいして帯長き振袖ふりそでの少女立ちながらたもと重げに井筒の上に片手をつき前身を屈して同じく井の底をうかがひたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すなわち俗にいう瘠我慢やせがまんなれども、強弱相対あいたいしていやしくも弱者の地位を保つものは、ひとえにこの瘠我慢にらざるはなし。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
半助 やい、やい、やい! いい加減にしろい、佐貫の半助を前に置いて、名も戒名もねえ三下奴の手前等が、相対あいたい仁義もすさまじいや。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
半助 やい、やい、やい! いい加減にしろい、佐貫の半助を前に置いて、名も戒名もねえ三ン下奴の手前等が、相対あいたい仁義もすさまじいや。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
それから二時間ばかり後、彼等はやっぱり元のままの状態で、その長い間、殆ど姿勢さえもくずさず、三郎の部屋で相対あいたいしていました。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
で、またぽつんと主客眼を見合って笑っている。多く言うを要しない知己ちきこころよさが、胸から胸へと靉靆あいたいとしてただよう。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
空襲の頻々たるころ、この老桜がわずかわざわいを免れて、年々香雲靉靆あいたいとして戦争中人を慰めていたことを思えば、また無量の感に打れざるを得ない。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
けれどこの一城市に靉靆あいたいとたなびいている瑞気ずいきというようなものを、石川数正は見のがせなかった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もうだいぶ酩酊めいていぎみだよ。日も靉靆あいたいと暮れかかるし、心気しんき朦朧もうろうだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
靉靆あいたいたる暮色が、山伏、大洞、足柄の峰つづきに押しもって、さざなみ雲のうえに、こぶのように肩を出している宝永山の一面にだけ、相模潟の入り陽が、かっと照り映えていた。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私共二三年諸方ヘ頼ンデ奥様ノコトヲ骨ヲ折ッタガ、岡野ト聞クト皆々破談ニナリマシタガ、御蔭デ殿様初メ一同安心シテ悦ビマス、殊ニハ御持参金モアルシ有難イト云イオッタ、ソレ迄ハ千五百石デ道具ガ一ツ無クッテ、大小マデモ逢対あいたいノ時ニ借リテ出ル位ダカラ、世間デ呉レナイモもっとモダト思ッタ、ソレカラ普請ガ大破故
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あの時は此方こっちで伊之さんの事ばかり思っていて逢度あいたい々々とそればかりに気を揉んでいたから、畜生なんかに魅入られたんだけれど、今度はそうでない、私も心に懸らない事はないが、あゝいう事があっては、伊之助さんも愛想をつかしたろうと諦めちまったから