“あいえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
哀婉54.5%
哀怨18.2%
哀艶9.1%
埃煙9.1%
相縁9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
という哀婉あいえんな一章などを拾い読みしたりしつつ、ひる過ぎ、やっと近江おうみうみにきた。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
哀怨あいえん調を味わっても、これらの方が漢語調からの脱化を先へものにしていることが感じられる。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
樹の間を洩れて来るピアノの曲は、信一郎にも聞き覚えのあるショパンの夜曲ノクチュルンだった。彼は、かえそうとしたきびすを、釘付くぎづけにされて、しばらくはその哀艶あいえんな響に、心を奪われずにはいられなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
埃煙あいえんがおさまり意識が返ると
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
又氏郷は相縁あいえん奇縁というものであろう、秀吉に取っては主人筋である信長の婿でありながら秀吉には甚だ忠誠であり、縁者として前田又左衛門利家との大の仲好しであったが
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)