私は北海道の南端の海辺に育ったので、若いときから山国というものが大へんめずらしかった。 北海道も石狩平野から奥へすすむと山国同様だが私はその地方は殆んど知らない。朝夕に津軽海峡を眺めて暮してきたので、周囲の全部が山また山という風景に接すると …
著者 | 亀井勝一郎 |
ジャンル | 歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「旅 第三一巻第八号」日本交通公社、1957(昭和32)年8月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約12分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約19分(300文字/分) |