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『小さき良心』
ふりがな文庫
『
小さき良心
(
ちいさきりょうしん
)
:
断片
(
だんぺん
)
』
自分は人通りを除けて暗い路をあるいた。 耳がシーンと鳴っている。夢中にあるいている。自分はどの道をどう来たのかも知らない。つく杖の音が戞々とする。この太い桜の杖で今人を撲って来たんだ。 ここは何という町かそれもわからない。道を曲って、曲って …
著者
梶井基次郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約11分(500文字/分)
朗読目安時間
約18分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
過
(
よ
)
戞々
(
カツカツ
)
銀杏
(
ぎんなん
)
除
(
よ
)
捕縄
(
ほじょう
)
蔓
(
はびこ
)
燦爛
(
さんらん
)
襟
(
えり
)
蠍
(
さそり
)
蛆
(
うじ
)
程
(
ほど
)
眼蓋
(
まぶた
)
喉
(
のど
)
無暗
(
むやみ
)
様
(
さま
)
撲
(
なぐ
)
打
(
ぶ
)
屠
(
ほふ
)
対手
(
あいて
)
嗤
(
わら
)