日記にっき05 一九一九年(大正八年)05 せんきゅうひゃくじゅうきゅうねん(たいしょうはちねん)
嵐のあとを追って、船が進むためか、噂に聞いた程船はあれない。 ビクトリアを出て一夜立った今日も空は一面に明るく、水浅黄に晴れ渡って、船腹に当って散る波は、深い藍色の波頭に瞬間の美しい金色の虹をたてる。 寒さに身を引きしめながら、何かたのしい …
題名が同じ作品
日記 (新字新仮名)宮本百合子 (著)
日記 (新字旧仮名)知里幸恵 (著)