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長
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たけ
ふりがな文庫
“
長
(
たけ
)” の例文
またいう、コンモードは水陸ともに棲む、
長
(
たけ
)
十五フィート周十八インチ、頭
扁
(
ひらた
)
く
濶
(
ひろ
)
く、尾細長くて
尖
(
とが
)
る、褐色で脊と脇に栗色を点す。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
暁
(
あかつき
)
に及び、何者とも知れず氷りたる雪の上を歩む音あり。新左衛門小屋の中より之を
窺
(
うかが
)
ふに、
長
(
たけ
)
一丈余りの男髪は垂れて眼を蔽へり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
剰
(
あまつさ
)
え陰々として、
裳
(
もすそ
)
は暗く、腰より上の白き婦人が、
長
(
たけ
)
なる髪を
振乱
(
ふりみだ
)
して
彳
(
たたず
)
める、その姿の凄じさに、予は寧ろ幽霊の
与易
(
くみしやす
)
さを感じてき。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蒼味がかッた
連翹色
(
れんぎょういろ
)
で、葉といえば、鼠みともつかず緑りともつかず、下手な
鉄物
(
かなもの
)
細工を見るようで、しかも
長
(
たけ
)
いっぱいに頸を引き伸して
あいびき
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
「天狗の宮の内陣にな。……そこに大きな木像がある。身の
長
(
たけ
)
二丈で
鎗
(
やり
)
を持っている。……宗介天狗の木像よ。……つまり
彼奴
(
きゃつ
)
らの守り本尊だ」
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
身の
長
(
たけ
)
六尺に近く、黒き外套を着て、手にしぼめたる
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
を持ちたり。
左手
(
ゆんで
)
に少し引きさがりて
随
(
したが
)
ひたるは、
鬚
(
ひげ
)
も髪も皆雪の如くなる
翁
(
おきな
)
なりき。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
諸将の
中
(
うち
)
に於て年最も
少
(
わか
)
しと
雖
(
いえど
)
も、善戦有功、もとより人の敬服するところとなれるもの、身の
長
(
たけ
)
八尺、年三十五、
雄毅開豁
(
ゆうきかいかつ
)
、孝友
敦厚
(
とんこう
)
の人たり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
長
(
たけ
)
の高い木の四つ目垣をめぐらした、小さな植込があって、その四つ目垣のなかの細い樹々は、しょっちゅう町の埃をかぶるので、真白になっていた。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
その上、熊は二
疋
(
ひき
)
とも三メートルばかりの身の
長
(
たけ
)
で、重さが百五十キロ以上でしたから、これも優劣なしでした。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
松五郎は何か無いかと
四辺
(
あたり
)
をキョロ/\探すと、
巻手
(
まきて
)
と申しまする何か機織道具で、
長
(
たけ
)
二尺ばかり厚み一寸も有ります巻手と云うものを取って打って掛る。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
またその身に
蘿
(
こけ
)
また
檜榲
(
ひすぎ
)
生ひ、その
長
(
たけ
)
谷
(
たに
)
八谷
峽
(
を
)
八
尾
(
を
)
を度り
五
て、その腹を見れば、悉に常に
血
(
ち
)
垂り
六
爛
(
ただ
)
れたり
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
今ここへ駈け込んで来た人は、身の
長
(
たけ
)
およそ七尺もあろうかと思われる
赭
(
あか
)
ら顔の大男で、
黄牛
(
あめうし
)
の皮鎧に真っ黒な鉄の兜をかぶって、手には大きい
鉞
(
まさかり
)
を持っていた。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
長
(
たけ
)
なる髪をうしろに結びて、
旧
(
ふ
)
りたる
衣
(
きぬ
)
に
軟
(
な
)
へたる帯、やつれたりとも
美貌
(
びばう
)
とは
誰
(
た
)
が目にも許すべし。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
幼帝が
温徳殿
(
うんとくでん
)
に出御なされると、にわかに、狂風がふいて、
長
(
たけ
)
二丈余の青蛇が、
梁
(
はり
)
から帝の椅子のそばに落ちてきた。帝はきゃっと、床に
仆
(
たお
)
れて気を失われてしまった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
花賣に扮したる娘は猶四五尺許なる
籘
(
とう
)
の竿に蝋燭幾本か束ねたるを着けて高く
翳
(
かざ
)
せり。彼の
紛※
(
てふき
)
結びたる竿の
長
(
たけ
)
足らで、我火をえ消さざるを見て、娘は嬉し氣に笑ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
三十尺の高さに噴き上げている水と蒸気を止めるために大勢の人夫が骨を折って
長
(
たけ
)
三
間
(
げん
)
箱根熱海バス紀行
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
種々に
糺
(
たゞ
)
されける所さしも世に
轟
(
とゞろ
)
く
明奉行
(
めいぶぎやう
)
の吟味故
其言葉
(
そのことば
)
肺肝
(
はいかん
)
を
見透
(
みすか
)
す如くにて
流石
(
さすが
)
の平左衞門も申掠る事能はずと雖も
奸智
(
かんち
)
に
長
(
たけ
)
たる
曲者
(
くせもの
)
ゆゑ
忽
(
たち
)
まち答への趣意を變じて其身の
罪
(
つみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この熱情とこの親切とがあってあれだけの門下を養成し、多数の硯友社員を一身同体の如くに率いて活動する事が出来たのであろう。紅葉は
確
(
たしか
)
に人に
長
(
たけ
)
たる親分的性格を
有
(
も
)
っていた。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
左程大くはないと云っても
長
(
たけ
)
六尺はある
蕗
(
ふき
)
や、三尺も伸びた
蓬
(
よもぎ
)
、自然生の
松葉独活
(
アスパラガス
)
、馬の尾について
殖
(
ふ
)
えると云う山牛蒡、反魂香と云う七つ葉なぞが茂って居る川沿いの
径
(
こみち
)
を通って
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
燐寸箱! 然だ、燐寸箱だよ、
全
(
まつ
)
たく。狹くて、狹くて、
全然
(
まるつきり
)
身動きがならん。
蚤
(
のみ
)
だつて君、自由に
跳
(
は
)
ねられやせんのだ。一寸何分と
長
(
たけ
)
の
定
(
きま
)
つた奴許りが、ギッシリとつめ込んである。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
長
(
たけ
)
なす髪を二つに分けて
角
(
つの
)
に作り、顔に朱をさし、身に
丹
(
たん
)
を塗り、
鉄輪
(
かなわ
)
をいただいてその三つの足に松をともし、
松明
(
たいまつ
)
をこしらえて、両方に火をつけ、口にくわえて、夜更け人定まって後
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
満枝は如何なる人かと
瞥
(
ちら
)
と見るに、
白髪交
(
しらがまじ
)
りの
髯
(
ひげ
)
は長く胸の
辺
(
あたり
)
に垂れて、篤実の
面貌痩
(
おもざしや
)
せたれども
賤
(
いやし
)
からず、
長
(
たけ
)
は高しとにあらねど、
素
(
もと
)
より
膄
(
ゆたか
)
にもあらざりし肉の
自
(
おのづか
)
ら
齢
(
よはひ
)
の
衰
(
おとろへ
)
に削れたれば
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
詩仏
(
しぶつ
)
や
鵬斎
(
ぼうさい
)
に
詩文
(
しぶん
)
にてなぶり
者
(
もの
)
にされたりといふ
事
(
こと
)
見
(
み
)
えたるが、
元
(
もと
)
より
菊塢
(
きくう
)
、
世才
(
せさい
)
には
長
(
たけ
)
たれど
学文
(
がくもん
)
はなし、
詩仏
(
しぶつ
)
鵬斎
(
ぼうさい
)
蜀山
(
しよくさん
)
真顔
(
まがほ
)
千
蔭
(
かげ
)
春海
(
はるみ
)
等
(
ら
)
、
当時
(
そのころ
)
の
聞人
(
もんじん
)
の
幇間半分
(
たいこはんぶん
)
なぶり者にせられしには
相違
(
さうゐ
)
なし
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
異
(
こと
)
よそほひの
長
(
たけ
)
すがた、
童男
(
をぐな
)
のひとり
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
長
(
たけ
)
高き法し見らるゝ競馬かな 草籬
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
ふとゆれぬ、
長
(
たけ
)
の
振袖
(
ふりそで
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
身ノ
長
(
たけ
)
数千里
自烈亭
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
長さが一尺ばかりだから男でもチョン髷に
結
(
いっ
)
て居る髪の毛は是だけの
長
(
たけ
)
は有るが今時の事だから男は縮毛なら
剪
(
かっ
)
て仕舞う
剪
(
から
)
ないのは
幾等
(
いくら
)
か髪の毛自慢の心が有る奴だ男で縮れっ毛のチョン髷と云うのは無い(大)
爾々
(
そう/\
)
縮れッ毛は殊に散髪に
持
(
もっ
)
て来いだから縮れッ毛なら必ず剪て仕舞う本統に君の目は凄いネ(谷)爾すれば是は
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
アマゾン辺の民
一汎
(
いっぱん
)
に信ずるはマイダゴア(水の母また精)とて
長
(
たけ
)
数百フィートの怪蛇あり、前後次第して河の諸部に現わると。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
鱗
(
ウロコ
)
ヲカズイテ
生出
(
おいい
)
でた、
長
(
たけ
)
八
尺
(
しゃく
)
の鬼が出ようかと、
汗
(
あせ
)
を流して聞いている内、月チト暗カリケル処ニテ、仁右衛門が出て行った。まず、よし。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
長
(
たけ
)
八尺ばかりな女の
屍骸
(
しがい
)
を、山中において見た者がある。髪は長くして足に至り、口は耳のあたりまで裂け、目も普通よりは大なりと記している。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
やがて籬も、
長
(
たけ
)
の低い樫の林もとほり過ぎた。木立のあひだを縫ふやうに小径がうねつて原へ通じてゐる。どうやら、くだんの小径らしい。果して原つぱへ出た。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:05 呪禁のかかつた土地
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
しかし幅広く
長
(
たけ
)
の
促
(
つま
)
つた文字が、石を積むが如くに重畳してあつて、極て読み易い。文中「何角は差上度」は読んで「何か差上度」と
作
(
な
)
すべきである。或は方言歟。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
董花
(
すみれ
)
のかほり高き
邊
(
ほとり
)
、
覆
(
おほ
)
はざる柩の裏に、
堆
(
うづたか
)
き
花瓣
(
はなびら
)
の紫に埋もれたる
屍
(
かばね
)
こそあれ。
長
(
たけ
)
なる黒髮を
額
(
ぬか
)
に
綰
(
わが
)
ねて、これにも一束の菫花を揷めり。是れ瞑目せるマリアなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
六人が橋を渡って行く、河風が吹き上げて来たからでもあろう、身の
長
(
たけ
)
の高い儒者ふうの老人の、編笠を洩れた長髪が、二、三度斜めになびいたが、それさえ気高く思われた。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
長
(
たけ
)
なる
髮
(
かみ
)
をうしろに
結
(
むす
)
びて、
古
(
ふり
)
たる
衣
(
きぬ
)
になえたる
帶
(
おび
)
、
窶
(
やつ
)
れたりとも
美貌
(
びばう
)
とは
誰
(
た
)
が
目
(
め
)
にも
許
(
ゆる
)
すべし、あはれ
果敢
(
はか
)
なき
塵塚
(
ちりづか
)
の
中
(
なか
)
に
運命
(
うんめい
)
を
持
(
も
)
てりとも、
汚
(
きたな
)
き
垢
(
よご
)
れは
蒙
(
かうむ
)
らじと
思
(
おも
)
へる
身
(
み
)
の
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
弟
(
いろと
)
水齒別
(
みづはわけ
)
一
の命、
多治比
(
たぢひ
)
の
柴垣
(
しばかき
)
の宮
二
にましまして、天の下治らしめしき。天皇、
御身
(
みみ
)
の
長
(
たけ
)
九尺二寸半
(
ここのさかまりふたきいつきだ
)
。御齒の長さ一
寸
(
き
)
、廣さ二
分
(
きだ
)
。上下等しく
齊
(
ととの
)
ひて、既に珠を
貫
(
ぬ
)
けるが如く
三
なりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ぞ掛たりける
頓
(
やが
)
て引立られし長庵が心の内には
驚怖
(
おどろけ
)
ども
奸惡
(
かんあく
)
長
(
たけ
)
し
曲者
(
くせもの
)
なれば何の調べか知ねども我がした惡事は
皆
(
みな
)
無證據
(
むしようこ
)
何樣
(
なにやう
)
に吟味筋が有るにもせよ此長庵が
舌頭
(
ぜつとう
)
にて左りを
糺
(
たゞ
)
せば右へ
拔
(
ぬけ
)
右を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
狭くて、狭くて、
全然
(
まるで
)
身動きがならん。蚤だつて君、自由に跳ねられやせんのだ。一寸何分と
長
(
たけ
)
の
定
(
きま
)
ツた奴許りが、ギツシリとつめ込んである。僕の様なもんでも、今迄何回反逆を企てたか解らん。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
で、血が動けば氣が動くから、血行が常時より疾くなれば、血が上り、
亢
(
たかぶ
)
り、
長
(
たけ
)
り、強まるし、血行が遲くなれば、氣が下り、沈み、
萎
(
かじ
)
け、弱る。氣が動けば血が動くから、怒れば血行は疾くなる。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
入学証書と云ったような幅一尺五寸
長
(
たけ
)
二尺ほどの紙に大きな活字で皇帝や総長の名を黒々と印刷したものを貰ったが文句はラテン語で何の事か分らない、見ていると気の遠くなるようなものであった。
ベルリン大学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
國
(
くに
)
の
兄姫
(
えびめ
)
の
長
(
たけ
)
すがた、
富士
(
ふじ
)
こそ
問
(
と
)
へれ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
大きさ柱のごとくして
長
(
たけ
)
ただ二尺余、その行くや跳び躍る、逢々として声あり、人を
螫
(
さ
)
し立ちどころに死す〉とあると同物だろうという。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
次に七十二三の老婆、世に消残る
頭
(
かしら
)
の雪の
泥塗
(
どろまみれ
)
にならんとするまで、
太
(
いた
)
く腰の曲りたるは、杖の
長
(
たけ
)
の一尺なるにて知れかし。
這
(
は
)
うがごとくに、よぼよぼ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其声を知るべに谷を下りて打見やりたるに、身の
長
(
たけ
)
七八尺ばかりの大男二人、岩根の
苔
(
こけ
)
を摘み取る様子なり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ななかまどと
接骨木
(
にわとこ
)
の木だけの、
長
(
たけ
)
の低い小さな庭があって、その叢みの奥に、
柿板
(
こけら
)
葺きの木造の小舎がかくれており、擦ガラス入りの小さな窓が一つ見えていた。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
此処の内儀が目の前にうかびたる形は、横巾ひろく
長
(
たけ
)
つまりし顔に、目鼻だちはまづくもあるまじけれど、
鬂
(
びん
)
うすくして首筋くつきりとせず、胴よりは足の長い女とおぼゆると言ふ
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此書院に古画幅を掛たり。広一尺一二寸
長
(
たけ
)
三尺許装潢もふるし。一人物
巾
(
きん
)
を頂き
裘
(
きう
)
を
衣
(
き
)
たり。舟に坐して柳下に釣る。欵なし。筆迹松花堂様の少く重きもの也。寺僧
浦島子
(
うらしまがこ
)
の
象
(
かた
)
なりといふ。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
上衣
(
うわぎ
)
に
裁
(
た
)
っても下衣に裁っても十分用に足りるだけの幅も
長
(
たけ
)
もあったけれど、不思議のことにはその紅巾は
蝉
(
せみ
)
の羽根のように薄いところから、
掌
(
てのひら
)
の中へ握られるほどにまた小さくもなるのであった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
長
(
たけ
)
すぐれたる
山祇
(
やまつみ
)
の
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
“長”を含む語句
長椅子
成長
生長
長老
身長
船長
長閑
年長
長生
村長
長刀
酋長
長男
長座
長病
年長者
長者
長夜
長髯
長尻
...