“よき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨキ
語句割合
予期24.6%
豫期14.0%
12.3%
7.0%
5.3%
5.3%
5.3%
3.5%
四寸3.5%
1.8%
余騎1.8%
1.8%
吉善1.8%
夜気1.8%
1.8%
有道1.8%
1.8%
至善1.8%
與吉1.8%
1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまでこそ世間はかれを、ヴァイオリンのショパンだといってほめそやすが、わたしはとうからかれのめざましい成長発達せいちょうはったつ予期よきしていた。
卯平うへい勘次かんじとのあひだ豫期よきしてごとひやゝがではあつたが、丁度ちやうど落付おちつかない藁屑わらくづあしいてはにはとり到頭たうとうつくるやうに
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
他国はしらず、その山言語やまことばとは、○米をくさ味噌みそをつぶら○しほをかへなめ○焼飯やきめしをざわう○雑水ざふすゐをぞろ○天気のよきをたかゞいゝ○風をそよ○雨も雪もそよがもふといふ。
そもそも人ノ身ニ何ガ第一ノ宝ニテ有ケル、——人ノ身ニハ隠蓑トいう物コソよき宝ニテ有ベケレ、食物ホシキト思ハヾ、心ニ任セテ取テンズ、人ノ隠テ云ハン事ヲモキヽ
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
くらふの勢ひありとか寶澤は心中に偖々さて/\ばゝめがよき貨物しろものを持て居ることよ此二品を手に入て我こそ天下の落胤らくいん名乘なのつて出なば分地でもぐらゐ萬一もし極運きやくうんかなふ時はとやつと當年十一のこゝ惡念あくねん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
困りしは立像刻む程の大きなるよき木なく百方さがしたれど見当らねば厚きひのきの大きなる古板を与えぬ。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
はつよきの音、板削る鉋の音、孔をるやら釘打つやら丁〻かち/\響忙しく、木片こつぱは飛んで疾風に木の葉の飜へるが如く、鋸屑おがくづ舞つて晴天に雪の降る感応寺境内普請場の景況ありさま賑やかに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
御馴染甲斐おなじみがい打寄うちよす冠詞まくらことば前席ぜんせきから。ギッシリ詰る大入おおいりは、誠に僥倖当まぐれあたずみ。俵の縁語に評さえよきを。例の若林先生が。火鉢にあらぬ得意おはこの速記に。演舌しゃべるが儘を書取られしが。写るに速きは消炭けしずみも。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うま月毛つきげの、——たし法師髮ほふしがみうまのやうでございました。たけでございますか? たけ四寸よきもございましたか? ——なにしろ沙門しやもんことでございますから、そのへんははつきりぞんじません。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と言った。『淮南子えなんじ』に、越人蚺蛇を得てよきさかなとなせど中国人は棄て用いるなし。
四塚作道に達しました頃には、五百余騎よきになりましてござりまする。
赤坂城の謀略 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もうけ當年十七歳に成候是と申も皆貴殿の御厚恩ごこうおんなれば一度は御禮の書状も差上度さしあげたく心得候へども世間へ憚りあるゆゑそれかなはず只々明暮あけくれおもくらし居るにのみに御座候處先づは御揃おそろひ遊ばし御機嫌ごきげんよき御樣子大悦に存じ奉つるとは申ものゝ大橋氏には如何してこの御體ごていたらくに候や存ぜぬこととは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
先づ萬づの吉善よきなほと云に對ひて萬の凶惡を麻賀まがと云ふ。故に御祓の段に禍(まが)と書けり。扨其は體言なるを用言にして麻賀流まがると云ふ。物の形の曲るも其中の一也。
詛言に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
気の狂ったようにバタバタとはためく窓を犯して吹込む騒々しい夜気よきが長い炎をユラユラと流れ旗のように揺めかした。
鼓瑟ことのてしばしとだえ鏗爾こうじとしてしつさしおきてち、対えて曰く、三子者さんししゃよきに異なり。子曰く、何ぞいたまん、またおのおのその志をいうなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
季康子政を孔子に問いて曰く、無道あしきを殺して有道よき(成)さば何如いかん
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
はたまたよきをつみ人と
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
淫慾いんよく財慾ざいよくよくはいづれも身をほろぼすの香餌うまきゑさ也。至善よき人は路に千金をいへ美人びじんたいすれどもこゝろみだりうごかざるは、とゞまることをりてさだまる事あるゆゑ也。
「そんぢやおとつゝあ水飴みづあめでもつててやつたらよかつぺな、與吉よきかくしてけばなんでもんめえな」おつぎはさら卯平うへいかへりみて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『本草綱目』に、よきさけ一斗に蝮一疋活きたまま入れて封じ、馬がいばりする処に埋め、一年経て開けば酒は一升ほどに減り、味なお存し蝮は消え失せいる。これを飲めば癩病を癒すとある。