“儲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もう78.3%
まう11.6%
もうけ4.3%
まうけ1.8%
もうか1.3%
たくわ1.0%
0.5%
0.3%
たくは0.3%
ちょ0.3%
まうか0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盗賊とうぞくどもは人形をおどらして、金もうけをするつもりでしたが、中にさるがはいっていないんですから、人形はおどれようわけがありません。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
まうけ仕事の宗教なンですもの。私を警察へ突き出せばあの教会のぼろが出ちまふでせう。——薮蛇やぶへびをつゝくやうな事はしない筈だわ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
案内者はこう云って、仲に立った者が此レールを請負うけおって、一間ばかりの橋一つにも五十円の、枕木一本が幾円のと、不当なもうけをした事を話す。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ばうなはが七せんまうで一そく草鞋わらぢが一せんりんといふ相場さうばだからどつちにしても一にち熱心ねつしんうごかせばかれは六七せんまうけるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あとで売れば何のくらいもうかったか知れねえのに、惜いことをした、此の人は、う云う気だから力を落さねえのだな、おいお老爺さんが死んだら困るだろう
第二には仏蘭西の本邸にたくわえてある東洋の書画載籍しょがさいせきの整理を依嘱するため適当な日本人をさがして本国へ同行したいという事を語った。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
新吉は微温ぬるい茶をんで出しながら、「あたしなんざ駄目です。小野君のように、体に楽をしていて金をける伎倆はたらきはねえんだから。」
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ペナンから印度インド人の甲板旅客デツキ・パツセンヂヤアが殖えた。稼ぎめて帰る労働者だが、細君や娘は耳、鼻、首、腕、手足の指まで黄金きんづくめ宝石づくめの装飾で燦燦きらきらして居る。大した金目かねめだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
太平聖恵方の完本は、躋寿館せいじゆくわんに永正中の鈔本の覆写本があつた。其刊本は同館に七十三、七十四、七十九、八十、八十一の五巻をたくはへてゐたのみである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
永楽帝のちょを立つるに当って、丘福きゅうふく王寧おうねいの武臣こころを高煦に属するものあり。高煦またひそかに戦功をたのみて期するところあり。しかれども永楽帝長子ちょうしを立てゝ、高煦を漢王とす。高煦怏々おうおうたり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
蒲「その後はどうですか、何か当時は変つた商売をお始めですな——まうかりませう」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かうしてオフし立てたみこが、聖格を顕現して、ひつぎのみこにけ備り、ひのみこに至られることを望む様になるのは、自然の勢ひだが、必しもさうした希望を以て、お育てしてゐるのではなかつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)