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黒旋風
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こくせんぷう
ふりがな文庫
“
黒旋風
(
こくせんぷう
)” の例文
黒旋風
(
こくせんぷう
)
のようなものが、後ろの浜屋の天水桶の蔭から捲き起ったと見ると、米友の背後から、さながら
鎌鼬
(
かまいたち
)
のように飛びついたのです。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
戴宗
(
たいそう
)
のお国自慢は何かとつきない。
宋江
(
そうこう
)
もすでに微酔気分である。ひとりまだまだ飲み足らないようなのは、
黒旋風
(
こくせんぷう
)
の
李逵
(
りき
)
だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
池の端妙月庵を襲って、千両の祠堂金を奪い取った、凶賊
黒旋風
(
こくせんぷう
)
の手際は、平次の想像を飛び越えて、不可能を可能にしたように見えました。
銭形平次捕物控:243 猿回し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『水滸伝』中には、鶏を盗むを得意とする
時遷
(
じせん
)
のような雑輩を除いても
黒旋風
(
こくせんぷう
)
のような怒って乱暴するほかには
取柄
(
とりえ
)
のない愚人もあるが、八犬士は皆文武の才があって智慮分別があり過ぎる。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「なにさ、男のくせに、いっそ、ちょうどいいじゃないか。飯のおかずへ、しびれ薬をしのばせて眠らせてしまえば、いくら
黒旋風
(
こくせんぷう
)
だって」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
鉄の
錫杖
(
しゃくじょう
)
をふりまわす
花和尚
(
かおしょう
)
魯智深
(
ろちしん
)
、馬上に長刀を
操
(
あやつ
)
る九紋竜史進。二丁の
斧
(
おの
)
をかるがると
揮
(
ふる
)
う
黒旋風
(
こくせんぷう
)
李逵
(
りき
)
。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「李逵のことですわい。……じつはの、かねて宋江からの密書で、この
館
(
やかた
)
の内に、呉用、雷横、
黒旋風
(
こくせんぷう
)
の三名を泊めてやっておりましたのじゃ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蛇、蛙、なめくぢの暗號は、地下に埋めた小判の
目印
(
めじるし
)
に置いた、庭石の恰好で、この暗號のない金は、
黒旋風
(
こくせんぷう
)
の辰三とお久良が、盜るに従つて費つたものでせう。
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「覺えがあるやうですね。去年あたりから江戸中を荒した、
黒旋風
(
こくせんぷう
)
とか言つた押込み、まだつかまらないやうですが、その稼ぎは、こんなことになりやしませんか」
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
赤色の
彗星
(
すいせい
)
が現れたり、風もない真昼、
黒旋風
(
こくせんぷう
)
が突然ふいて、王城の屋根望楼を飛ばしたり、五
原山
(
げんざん
)
の山つなみに、部落数十が、一夜に地底へ埋没してしまったり——凶兆ばかり年ごとに起った。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その頃江戸中を荒した、凶賊
黒旋風
(
こくせんぷう
)
には、さすがの銭形平次も全く手を焼いてしまいました。
銭形平次捕物控:243 猿回し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
黒旋風
(
こくせんぷう
)
、もう澤山だらう、お繩を頂戴しろツ」
銭形平次捕物控:307 掏られた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
旋
常用漢字
中学
部首:⽅
11画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“黒旋風”で始まる語句
黒旋風李逵