鵜飼うがい)” の例文
すなわチ一策ヲ進メ京紳ノ間ニ周旋ス。事すなわチ行ハレズ。他日石河鵜飼うがいノ諸氏遊説スルヤ別勅終ニくだル。アルイハコレニもとづクカ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
美濃の鵜飼うがいから信州本山もとやままでの間は尾州藩、本山から下諏訪しもすわまでの間は松平丹波守まつだいらたんばのかみ、下諏訪から和田までの間は諏訪因幡守いなばのかみの道固めというふうに。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
故あって、大之進は小野門から姿を隠していたが、ちょうど、旧友の鵜飼うがい六太夫が一月寺の普化僧となっているのを幸い、自分もその群に交じっていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この間に鵜飼うがい吉左衛門様や、そのご子息の幸吉様や、鷹司たかつかさ家諸太夫の小林民部輔みんぶのすけ様や、同家のお侍兼田かねだ伊織様などという、勤王の方々が幕府の手により、続々捕縛されまして
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)