“鴆(ちん)” の例文
貴公も知つて居るであらう、凉庵先生は先年長崎へ行かれた時、紅毛人の手から、鴆(ちん)に百倍するといふ毒を求めて持つて來られた。
支那人が大切にする『鴆(ちん)の羽根』と『猫の頭』と『虎の肝臓(きも)』と『狼の涎(よだれ)』という四つの毒薬の中(うち)で『鴆の羽根』という白い粉と、おんなじものになっているんですってよ。
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兇刃、鴆(ちん)毒、拳銃の類が四方八方から取り巻いている。そして私には死んだ人々の怨霊が日夜憑ついていて安らかな眠りを妨げる。私は金持ちだが金持ちだけにもっと大金が欲しいのじゃ。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鴆(ちん)の羽扇(はおうぎ)にて麾(さしま)ねき、実(げ)に頼もしき
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
「これは驚いた、これほどの猛毒は、日本はもとより唐天竺(からてんぢく)にも聞いたことがない。附子(ぶし)や鴆(ちん)と言つたところで、これに比べると知れたものだ」
ば、苦桃(にかもゝ)岩角(いはかど)に腰(こし)打懸(うちか)け、鴆(ちん)の羽(は)
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「これは驚いた、これほどの猛毒は、日本はもとより唐天竺(からてんじく)にも聞いたことがない。附子(ぶし)や鴆(ちん)といったところで、これに比べると知れたものだ」