魚商さかなや)” の例文
お前の亭主はあの熊と昵近ちかづきだというじゃあねえか。まあ、それはそれとして、お前は今の魚商さかなやと何をこそこそ話していたんだ
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
鉄道馬車は今よりとどろめて、朝詣あさまいりの美人を乗せたる人力車が斜めに線路を横ぎるも危うく、きたる小鰺こあじうる魚商さかなや盤台はんだいおもげに威勢よく走り来れば
銀座の朝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
七之助は魚商さかなやで、盤台をかついで毎日方々の得意先を売りあるいていたが、今年二十歳はたちになる若いものが見得も振りもかまわずに真っ黒になって稼いでいるので
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)