鬱気うちき)” の例文
旧字:鬱氣
(そうか。それは右門には、よい手鞠てまりが見つかったな。あれはちょうど、鬱気うちきな猫みたいに、いつもひとみ空虚うつろな男だから——)
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
摂州せっしゅう萱野村へ帰郷している三平からは、その後、同志への音沙汰がふッつり絶えていた。おとなしい鬱気うちきな青年ではあるが、情熱家だった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)