“髪油”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみあぶら83.3%
あぶら16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ、女の髪油かみあぶらが、生々なまなまと、曇っている。見つめていると、ありし日の女の姿が、ぼっと、眸にひろがって来る気さえする。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
香木五十八種はもとより、市中にて売出しおります髪油かみあぶら匂油においあぶらいっさい。ひとまとめにしてお差しいれを願います。
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
さんざなまめかしいところを見せつけられて、梅花の髪油あぶらの匂いを嗅ぎこまされて、このまま庫裡くりに引き取ったところが、思いがのこって、かえって、どうにもならなかったろうぜ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)