“馳過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけすぎ50.0%
はせすぐ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酔った人たちのふらふらとよろめき歩む間を自動車の馳過かけすぎほかには、芸者の姿が街をよこぎって横町から横町へと出没するばかりである。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
まだ十二時前ではあったが、片側かたがわ町の人家は既に戸を閉め、人通りも電車も杜絶とだえがちになった往来には円タクが馳過かけすぎるばかり。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
帽子を眉深まぶかに、両手を衣嚢かくし突込つきこみて歩み行く男は、皆賭博に失敗して自殺を空想しつゝ行くものゝ如く見え、闇より出でゝ、闇のうち馳過はせすぐる馬車あれば、其のうちには必ず不義の恋
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)