“馭丁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょてい50.0%
ぎよてい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余は道の東西をも分かず、思いに沈みて行くほどに、きあう馬車の馭丁ぎょてい幾度いくたびしっせられ、驚きて飛びのきつ。しばらくしてふとあたりを見れば、獣苑じゅうえんの傍らに出でたり。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
馭丁ぎょていに「カバン」持たせてはしごを登らんとするほどに、エリスの梯をおりるにいぬ。彼が一声叫びてわがうなじいだきしを見て馭丁はあきれたる面もちにて、なにやらんひげのうちにて言いしが聞こえず。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
馭丁ぎよていに「カバン」持たせて梯を登らんとする程に、エリスの梯を駈け下るに逢ひぬ。彼が一声叫びて我うなじを抱きしを見て馭丁は呆れたる面もちにて、何やらむひげの内にて云ひしが聞えず。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)