“風来犬”の読み方と例文
読み方割合
ふうらいいぬ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もとより不信の極悪人ごくあくびと、此儘に打ち捨て置き、風来犬ふうらいいぬにな食す可きなれど、今日は異例の情をもて、さんたまりやに祈りを上げ蘇生よみがへらして呉れむずらむ。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
不図縁先えんさきを黒い物が通ると思うたら、それは先月来余の家に入込んで居る風来犬ふうらいいぬであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
味噌をすっていた納所なっしょは、摺古木すりこぎを担ぎ出しました。そのほかいろいろの得物えものを持って、このすさまじい風来犬ふうらいいぬを追い立てました。門外へ追い出そうとしてかえって、方丈へ追い込んでしまいます。