“顕門”の読み方と例文
読み方割合
けんもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何といっても彼は名家の顕門けんもんで、いわば国の元老にも擬せられる家柄であるが、曹操は一宮内官の子で、しかもその父は早くから郷土に退き
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
顕門けんもんに隠れていたのでは、近づくすべもないと思うて、故郷くにへ帰って来られたか」
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼にも、足利公方あしかがくぼうの義昭と、どこか共通している錯誤さくごと性格があったのである。時代の奔激ほんげきをあくまで甘く見て来た顕門けんもんのお坊ッちゃんは——こうして次々に溺れてゆくしかなかった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)