“青黴”の読み方と例文
読み方割合
あおかび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こゝろにしらけた以上に白け切って眼の裏のまぼろしに、不思議と魚の浮嚢うきぶくろ、餅の青黴あおかび、葉裏に一ぱい生みつけた小虫の卵、というようなものが代る/\ちらちら見え出して
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
梅雨から秋ぐちへかけて、それがもっともひどく、朝はやく出仕すると、敷き畳に青黴あおかびのはえていることなども、まれではなかった。部屋の中は年じゅう、物のえるような匂いが、こもっていた。
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)