“離籍”の読み方と例文
読み方割合
りせき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある大家では、籍まで入れて飼って居たが、交尾期こうびきにあまり家をあけるので、到頭離籍りせきして了うた。其様そんな事で彼は甲州街道の浮浪犬ふろういぬになり、可愛がられもしいじめられもした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
せんの白も彼に色々の厄介をかけたが、デカも近所のとりを捕ったりして一再いっさいならず迷惑めいわくをかけた。去年の秋の頃は、あまりに家をあけるので、煩悩ぼんのうも消え失せ、既に離籍りせきしようかとした程であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)