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雑人
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ざふにん
ふりがな文庫
“
雑人
(
ざふにん
)” の例文
旧字:
雜人
高麗橋、平野橋、淡路町の三度の衝突で、大塩方の死者は士分一人、
雑人
(
ざふにん
)
二人に過ぎない。堀、跡部の両奉行の手には一人の死傷もない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
怠
(
おこた
)
り無く
偵察
(
ていさつ
)
してゐると、丁度将門の
雑人
(
ざふにん
)
に
支部
(
はせつかべ
)
子春丸といふものがあつて、常陸の石田の民家に
恋中
(
こひなか
)
の女をもつて居るので、時〻其許へ通ふことを聞出した。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
烟が散つてから見れば、もう敵は退いて、道が
橋向
(
はしむかう
)
まで開いてゐる。
橋詰
(
はしづめ
)
近く進んで見ると、
雑人
(
ざふにん
)
が一人打たれて死んでゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
玉に
中
(
あた
)
つて死んだものは、
黒羽織
(
くろばおり
)
の大筒方の外には、淡路町の北側に
雑人
(
ざふにん
)
が一人倒れてゐるだけである。大筒方は大筒の側に
仰向
(
あふむけ
)
に倒れてゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“雑人”の解説
雑人(ぞうにん)とは、平安時代から鎌倉時代において使われた用語で、「身分が低い者」を意味する。だが、用法としては一般庶民を指す場合と主家に隷属して雑事に従事して動産として売買・譲渡の対象とされた賎民を指す場合がある。
鎌倉時代に入ると、公家及び武士・侍・郎党身分を持たない全ての者(庶民・賎民)を一括して「雑人」もしくは凡下(ぼんげ)・甲乙人(こうおつにん)と称して区別するようになり、後に問注所の下に雑人同士の訴訟のみを扱う雑人奉行という役職が設置された。
(出典:Wikipedia)
雑
常用漢字
小5
部首:⾫
14画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“雑人”で始まる語句
雑人輩
雑人門
雑人共
雑人態
雑人町