“雑人門”の読み方と例文
読み方割合
ぞうにんもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物々しい顕紳けんしんの客とは違い、雑人門ぞうにんもんのくぐりをそうっと押して、音もなく、奥へおとずれた母子おやこの客がある。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本丸から山づたいに、搦手からめて雑人門ぞうにんもんの方へ降りて行った。そこの城門には、常詰じようづめの番人がいて、いつも素槍を持って歩いているが、彼女の姿を見ると、番人も遠方から笑ってうなずいただけである。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこの雑人門ぞうにんもんをのぞいて、行商の女たちが、きゃッきゃッと騒いでいた。