“雁峰山”の読み方と例文
読み方割合
がんぽうざん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「かしこまりました。——こよいの夜半から明け方までの間に、お城を出、河を越えて、首尾よく敵の眼をくらまして脱出できましたら、雁峰山がんぽうざんの頂から、狼烟のろしをあげて合図いたしまする」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、明けてひるすこし前、かねて約束の雁峰山がんぽうざんの上から、彼の手によって揚げられた狼烟のろしは、まさしく天をつらぬいた。城兵五百の歓喜と涙のひとみに、その煙と空は、いかにうるわしく見えたろうか。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)