雀躍こをど)” の例文
しかも靈は恐れも搖ぎもせず、恰もわづらはしい肉體から獨立して、自由に行つたある一つの努力が成功したのを喜ぶかの如くに雀躍こをどりしたのであつた。
下のサン・ルームへお通ししてくれたまへ、と答へた時、側にゐた梨枝子は、心の中で雀躍こをどりした。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
赤と黄とで橙黄たうくわうを得たといふただそれしきのことさへが私を雀躍こをどりさせた。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
八五郎が雀躍こをどりする間に、平次はもうスタスタと庭へ引返して居ります。
Fは雀躍こをどりして彼の手を取つた。
或る五月の朝の話 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
八五郎は雀躍こをどりしました。秘密の緒口いとぐちはこゝからほぐれて來さうです。
花房一郎は雀躍こをどりして、もう一度自動車の中へ飛込みました。
青い眼鏡 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)