陥落おちい)” の例文
旧字:陷落
で、須々木方は戦う毎に勝ち、半年余り寄せ合った果、最所治部は戦没し、龍の口城は陥落おちいった。
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
のみならず、深いところへ陥落おちいるやうな睡眠ねむりで、目が覚めた後は毎時いつも頭が重かつた。其晩も矢張同じやうに、同じやうな仮寝うたゝねから覚めて、暫時しばらく茫然ぼんやりとして居たが、やがて我に帰つた頃は、もう遅かつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)