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錯々
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せつせ
ふりがな文庫
“
錯々
(
せつせ
)” の例文
その板の間の片隅に
機
(
はた
)
が置いてありました。私が表の方から古い大きな門を入つて玄關前の庭に遊んで居りますと、母が障子の影に腰掛けて
錯々
(
せつせ
)
と
梭
(
をさ
)
の音をさせたものでした。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
例の窓からは往來を隔てゝ時計屋の
店頭
(
みせさき
)
が見えます。白い障子の
箝硝子
(
はめガラス
)
を通して
錯々
(
せつせ
)
と時計を磨いて居る亭主の
容子
(
ようす
)
が見えます。その窓の下へは時折來て聲を掛ける學校の友達もありました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
私は
側目
(
わきめ
)
もふらずに、
錯々
(
せつせ
)
と自分の道を歩き始めた時がありました。そこまで御話しなければ、斯の手紙を書き始めた最初の目的は達したとも言へません。しかし今はそれをする時がありません。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
錯々
(
せつせ
)
と水を担いで遠い井戸から主人の
家
(
うち
)
へ通ふ娘のことを書いた。
突貫
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
錯
常用漢字
中学
部首:⾦
16画
々
3画
“錯”で始まる語句
錯覚
錯綜
錯
錯誤
錯雑
錯乱
錯落
錯雜
錯覺
錯倒