せう)” の例文
嗚呼、いかにしてか此恨をせうせむ。若し外の恨なりせば、詩に詠じ歌によめる後は心地すが/\しくもなりなむ。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
われは平生夢寐むびの間に往來する所の情の、終に散じ終にせうすること此飛泉と同じきを想ひて、忽ち歌ひ起していはく。人生の急湍きふたん須臾しゆゆも留まることなし。
有がたや三世諸仏のおぼしめしにも叶ひしか、凡念日〻に薄ぎて中懐淡きこと水を湛へたるに同じく、罪障刻〻にせうして両肩りやうけん軽きこと風を担ふが如くになりしを覚ゆ。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
嗚呼、いかにしてか此恨をせうせむ。ほかの恨なりせば、詩に詠じ歌によめる後は心地こゝちすが/\しくもなりなむ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)