鉄炮てっぽう)” の例文
討ち倒すなら、鉄炮てっぽうのほうが早いし確実だ、平手の技がどんなに神妙でも、鉄炮の弾丸たまに勝つことはできない、そうではないか
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
法師丸は自分の部屋と定められた所に一日じっと引きこもっていて、遥かにきこえて来る鉄炮てっぽうの音やときのこえを耳にしながら
「殿さまが鉄炮てっぽうで仕止めて下さったが、さもなければ、そのときおれは、ずたずたに裂き殺されるところだった」
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
突然何処からか鉄炮てっぽう弾丸たまが飛んで来て、則重の鼻のあたまとれ/\の空間を横にかすめた。
「さあ矢でも鉄炮てっぽうでも持って来い、憚りながら唐音もじりなんぞとは種が違うんだ、こっちは和蘭陀語のくぜつといくんだから吃驚びっくりして馬鹿にでもなるなだ」
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
吉村は九百五十石あまりの中老で、父の伊与二郎は五十八歳になり、やり組と鉄炮てっぽう組を預かっていた。母のさと女は松沢氏の出で、良人おっとより十二歳も下の四十六である。
屏風はたたまれた (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
中身はたしかに鉄炮てっぽうらしい、というんですよ、こいつをね、関所で押えて、それにはちょっとした手を使いますが、中を調べたうえ、鉄炮だったらそのまま江戸へ持ってゆこう、というわけです
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
守島 仲太 (鉄炮てっぽう組支配七十石)
日日平安 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
四、苅賀かるが由平二 鉄炮てっぽう足軽組頭
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)