“金龍山”のいろいろな読み方と例文
新字:金竜山
読み方割合
きんりゅうざん66.7%
きんりゅうさん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女にしてはりきんだ眉をひそめて、団扇うちわを片手に低い溜息をついたのは、浅草金龍山きんりゅうざん下に清元きよもとの師匠の御神燈ごしんとうをかけている清元延津弥のぶつやであった。
廿九日の牡丹餅 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
金龍山きんりゅうざんの明け六つが鳴るのを待ち兼ねていたように、藤枝の屋敷から中間ちゅうげんの角助が仲の町の駿河屋へ迎いに来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
下谷広小路したやひろこうじから金龍山きんりゅうさんの塔までを遠見にして、町の空には六か所からも火の手が揚がっている。右に左にと逃げ惑う群衆は、京橋四方蔵しほうぐらから竹河岸たけがしあたりに続いている。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)