金龍山きんりゅうざん)” の例文
新字:金竜山
女にしてはりきんだ眉をひそめて、団扇うちわを片手に低い溜息をついたのは、浅草金龍山きんりゅうざん下に清元きよもとの師匠の御神燈ごしんとうをかけている清元延津弥のぶつやであった。
廿九日の牡丹餅 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
金龍山きんりゅうざんの明け六つが鳴るのを待ち兼ねていたように、藤枝の屋敷から中間ちゅうげんの角助が仲の町の駿河屋へ迎いに来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)