金石きんせき)” の例文
そしてなんとなく金石きんせきの響を帯びているように感ぜられる。しかし純一には、声よりは目の閃きが強い印象を与えた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この一夕いっせきのことを、後の史家は「越水おちみず会盟かいめい」といって、以後、関ヶ原戦後にまでつづいた豊臣家と上杉家との金石きんせき盟約ちかいは、実に、この時、両者のあいだに結ばれたものだといわれている。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あゝ、おびたゞしいはくさ金石きんせきどものその本質ほんしつこもれる奇特きどくぢゃ。
時ふれば金石きんせきもやがてほろびん
艸千里 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
寒といふ字に金石きんせきひびきあり
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)