金盞花きんせんくわ)” の例文
黄金色わうごんいろ金盞花きんせんくわ、男の夢にかよつてこれとちぎ魑魅すだまのものすごあでやかさ、これはまた惑星わくせいにもみえる、或は悲しい「夢」の愁の髮に燃える火。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
此処にあらかじめ遊蝶花、長命菊、金盞花きんせんくわ、縁日名代の豪のもの、白、紅、絞、濃紫こむらさき、今を盛に咲競ふ、中にも白き花紫雲英はなげんげ、一株方五尺にはびこり、葉の大なることたなそこの如く、茎の長きこと五寸
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
長壽花きずゐせん水仙花すゐせんくわ金盞花きんせんくわ、どんなに明るい色の髮の毛よりも、おまへたちの方が、わたしはすきだ、ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)