金山きんざん)” の例文
例の金山きんざんの所属について、船岡どのがはっきり決断されたことを知り、まったくお上の与党とみきわめたようでございます。
そして舟で鎮江ちんこうを渡って金山きんざんに登ろうとした。舟が中流へ出た時、不意に一そうの小舟がれ違った。それに一人の老婆と若い婦人が乗っていたが、その婦人がひどく庚娘に似ていた。
庚娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
地震後に佐渡の金山きんざんをおとずれ、先日の大地震の時には、さだめし坑内で怪我人も出たであろうと尋ねると、この土地では、地震は前もってわかる、先日の大地震も三日前からわかったので
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
それで、栄三郎がかつぎ売りに出ている昼のあいだは、泰軒居士は寝てばかりいて、床のなかから豆腐屋を呼んだり金山きんざん寺を値切ったり……いまではこの家、瓦町長屋の一名物となっているのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
恩徳おんどく金山きんざんもこれより山続きにて遠からず。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
衣川の境界の件、金山きんざんの件。また一ノ関はいま、隣接している本藩領の一部を、自分領に取り入れようとしているが、この件でも大学は真向から反対している。
一ノ関の領内にある金山きんざんの所属について、甲斐が、一ノ関に属す、と判定したこと。
陸前にある金山きんざんの件である。あらたに兵部宗勝に加えられた領分の中に、伊達家の金山が含まれている。その鉱山から産する金は、兵部に属するか伊達本藩に属するか、という話であった。
「一ノ関と岩沼に対する六カ条の件、一ノ関領における金山きんざん所属の問題、こんどはまた涌谷と寺池のあいだに地境のあらそいが起こっています、これらも重要だが、家中には奥山どの弾劾の気運が、相当ひろく動きだしているようですが」