重態じゅうたい)” の例文
「………だから、今疲れ切ってすやすや睡っているんだ。できるだけゆっくりねかしておきたい、でないと、姉は衰弱がひどくて、重態じゅうたいおちいる危険があるのだ」
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ところが、おしおの母親は、十一月の半ばから陽気のせいか、どっと重態じゅうたいになって、娘の精根を尽した介抱も甲斐なく、十日余りも悩みに悩んだあげく、とうとう死んで行った。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
帆村は一名の警官と連れ立って、黒河内子爵くろこうちししゃくを訊ねた。子爵の代りに、例の白丘ダリアが出て、子爵は重態じゅうたいで、看護婦が二人もついている騒ぎだからと云った。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
だって、黒川団長が、あのとおりの大怪我で重態じゅうたいでしょう。なんとか持ち直すようにと、あのお守袋を
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)