トップ
>
醸成
>
じょうせい
ふりがな文庫
“
醸成
(
じょうせい
)” の例文
この、あやしい部下の心理を
醸成
(
じょうせい
)
したものは、万余の大軍はあっても、そこに
儼
(
げん
)
たる統率がなかったという、ただ一事に尽きる。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其処に面白からぬ夫婦関係が
醸成
(
じょうせい
)
されつつあった事は、
何人
(
なんぴと
)
も想像し得るじゃないか。事実、博士はひそかに
妾宅
(
しょうたく
)
を構えて何とかいう
芸妓
(
げいしゃ
)
上りの女を
溺愛
(
できあい
)
しているんだ。
一枚の切符
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼はその宣言の中に人々間の精神交渉(それを彼はやさしいなつかしさをもって望見している)を根柢的に打ち
崩
(
くず
)
したものは実にブルジョア文化を
醸成
(
じょうせい
)
した資本主義の経済生活だと断言している。
想片
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
宿老宿老と結び、みだりに御遺族のお
一方
(
ひとかた
)
を
擁
(
よう
)
し、党を組み、遺臣を
誘説
(
ゆうぜい
)
し、求めて世上の不安を
醸成
(
じょうせい
)
しつつあるなど、そもそも、その理由の
了解
(
りょうかい
)
に苦しむものである
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たぶんに
醸成
(
じょうせい
)
されていた人心の腐敗土だったが、こんどは世直しの世と期待していた建武新政にも失望して、前途の滅失を感じだしたとなると、いまやそれは極端にまでなってきた。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
他家に類のない“徳川家”という独自なものを
醸成
(
じょうせい
)
して来た結果にほかならない。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
比企掃部介
(
ひきかもんのすけ
)
などの党が、ようやく成人した頼朝を立てて、謀叛の気運を
醸成
(
じょうせい
)
しているやに見うけられる、六波羅におかれても、ご油断はあるべからず——といったような長文の進言であったそうな
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“醸成”の意味
《名詞》
醸成(じょうせい)
発酵により酒や醤油や味噌を造ること。醸造。
雰囲気や機運などが醸し出される、自然と形成されること。
(出典:Wiktionary)
醸
常用漢字
中学
部首:⾣
20画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“醸”で始まる語句
醸
醸造
醸酒