醜猥しゅうわい)” の例文
不潔醜猥しゅうわいな恋愛談をして青年男女の間に跋扈ばっこせしめるようではまだ今の社会に何の規律もない証拠だ。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
清浄無垢むくなマヌエラとも思われない……、また淑女たらずとも普通の町家の女でも、よもや口にはしまいと思われるような醜猥しゅうわいな事柄を、まるでじぶん自身に言いきかすかのように
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
其調子の極めて卑陋ひろうにして醜猥しゅうわい無礼なるは、気品高き情交の区域を去ること遠し。
新女大学 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
暗中に、目を据えて焚火たきびを見つめながら、座間はせ細るような思いだった。いまに、醜猥しゅうわいな言葉をわめき散らすようになれば、美しいマヌエラは死に、ただ見るものの好色をそそるだけになる。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)