軽重けいじゅう)” の例文
旧字:輕重
当今は人殺ひとごろしにも過失殺故殺謀殺などとか申して、罪に軽重けいじゅうがございますから、少しの云廻しで人を殺しても死罪にならずにしまいますが、旧幕時代の法では
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さて塾長になったからといって、元来の塾風で塾長に何も権力のあるではなし、ただ塾中一番むずかしい原書を会読かいどくするときその会頭かいとうを勤めるくらいのことで、同窓生の交際つきあいに少しも軽重けいじゅうはない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
愚昧ぐまいの者にて何事も分りませんが、お屋敷の御家風は何ういう事でござろうか、罪の軽重けいじゅうを心得ませんが、先ず御家中内に罪あるものがござります時に、重き罪を軽く計らう方が宜しいか
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取次とりつぎの者の言うに、かかる重大事件をだんずるに商人などでは不都合なり、モット大きな人が来たらかろうと云うから、清水は之を押し返し、人に大小軽重けいじゅうはない、談判の委任を受けて居れば沢山たくさん
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)