軽石かるいし)” の例文
旧字:輕石
そして、つかれて、おまけに少しさむくなりましたので、海岸の西のさかいのあの古い根株ねかぶやその上につもった軽石かるいし火山礫層かざんれきそうの処に行きました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
西山荘の老公が発狂したとは——うわさにしても余りにばかばかしいので、勘太は軽石かるいしで足のかかとをこすりながら、苦笑をふくんで呆れていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
島ではなみの花と称する軽石かるいしの大量が、東のなぎさにおびただしく打ち寄せたのと、ただ二つの事を挙げ得るのみであった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ことにも胡桃くるみの木がをひらひらさせ、ひのきやいちいがまっ黒にしげり、しげったかと思うとたちまち西の方の火山が赤黒いしたき、軽石かるいし火山礫かざんれきは空もまっくらになるほど降って来て
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)