赤黝あかぐろ)” の例文
一段々々と刻んでは落ちている地層の側面は、焦茶色の枯草におおわれ、ところどころ赤黝あかぐろい土のあらわれた場所もある。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
懐帳面ふところちょうめんの紙を引裂いたのらしく、丈夫な三椏紙みつまたがみで、たぶん血であろう、端の方にべッとりと赤黝あかぐろ汚点しみがついている。