赤光しやくくわう)” の例文
僕は高等学校の生徒だつた頃に偶然「赤光しやくくわう」の初版を読んだ。「赤光」は見る見る僕の前へ新らしい世界を顕出した。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
花は印度いんどの太陽の赤光しやくくわうを懸けたり。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
斎藤茂吉氏は「赤光しやくくわう」の中に「死に給ふ母」、「おひろ」等の連作を発表した。のみならず又十何年か前に石川啄木の残して行つた仕事を——或は所謂いはゆる「生活派」の歌を今もなほ着々と完成してゐる。
「歌集『赤光しやくくわう』の再版を送りますから……」
歯車 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)