賞牌メダル)” の例文
入場券は象牙となまりと二通りあつて、いづれも賞牌メダル見たやうな恰好で、表に模様がしてあつたり、彫刻がほどこしてあると云ふ事も聞いた。先生は其入場券のあたひ迄知つてゐた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
子供のころ、私は、いまもなおカルタゴの賞牌メダルの銘のようにありありした、深い、長もちする線で記憶に刻みこまれているところのものを、大人のような力をもって感じたのにちがいないのだ。
入場券は象牙ぞうげと鉛と二通りあって、いずれも賞牌メダルみたような恰好かっこうで、表に模様が打ち出してあったり、彫刻が施してあるということも聞いた。先生はその入場券の価まで知っていた。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)