“該撒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しいざる20.0%
カエサル20.0%
シイザア20.0%
シーザー20.0%
セザア20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逍遙氏の劇論も亦た今に始まりしにあらで、「小説神髄」の著、「該撒しいざる奇談」の訳などありし頃よりの事なり、末松博士など直接に文界に関係なき人迄も、之を論議せし時代もありき。
劇詩の前途如何 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
○教会の説諭にいわく、およそ人民、該撒カエサル〈(シーサル)〉の物はみな該撒に、上帝の物はみな上帝に帰すべし、と。また曰、世の官職は上帝の設くるところなり、と。
女王の該撒シイザアに送れるふみに云う。願わくは安図尼アントニイと同じ墓にわれをうずめたまえと。無花果いちじくの繁れる青き葉陰にはナイルのつちほのおしたを冷やしたる毒蛇どくだを、そっと忍ばせたり。該撒シイザアの使は走る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一六いちろくの目は明かに出た。ルビコンは渡らねばならぬ。しかし事もなげに河を横切った該撒シーザーは英雄である。通例の人はいざと云う間際まぎわになってからまた思い返す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余ガ伊太利ニ遊ビシ時、該撒セザアノ故宮ニ近キ骨董舗ニテ獲タリ。羅馬ニハ猶多ク存セリ。其大サ皆同ジ、長サ三寸許、口径五分弱。
土用干ノ記 (新字旧仮名) / 成島柳北濹上漁史(著)