言詮ごんせん)” の例文
芸術が分る分らないは、言詮ごんせんを絶した所にあるのだ。水の冷暖は飲んで自知する外はないと云ふ。芸術が分るのも之と違ひはない。
芸術その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
空を踏むがごとく、雲を行くがごとく、水中にけいを打つがごとく、洞裏とうりしつするがごとく、醍醐だいごの妙味をめて言詮ごんせんのほかに冷暖れいだん自知じちするがごとし。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)