“解傭”の読み方と例文
読み方割合
かいよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乳婆ならば振り放したとて向うが平気で随って居る事もあろう、殊には幼い時から秀子の身の秘密をも知って居るので猶秀子から解傭かいようする事は出来まい。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
脩は七月に鉄道庁に解傭かいようを請うて入京し、芝愛宕下町あたごしたちょうに住んで、京橋西紺屋町にしこんやちょう秀英舎の漢字校正係になった。脩の次男行晴ゆきはるが生れた。この年は抽斎歿後の第三十四年である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
お君さんはあのカッフェを解傭かいようされる事になったのであろうか。さもなければお松さんのいじめ方が一層悪辣あくらつになったのであろうか。あるいはまたさもなければ齲歯むしばでも痛み出して来たのであろうか。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)