トップ
>
観世捻
>
かんぜより
ふりがな文庫
“
観世捻
(
かんぜより
)” の例文
平次は
懐
(
ふところ
)
から小さい紙片を出しました。半紙を八つに切って、又二つに畳んだ、
観世捻
(
かんぜより
)
のような
代物
(
しろもの
)
、開くとその中には、かなりの達筆で
銭形平次捕物控:243 猿回し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
往時、劇場の作者部屋にあっては、始めて狂言作者の事務を見習わんとするものあれば、古参の作者は書抜の書き方を教ゆるに先だって、まず見習をして
観世捻
(
かんぜより
)
をよらしめた。
十日の菊
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
意気地
(
いきじ
)
も張も葉がくれの
闇
(
やみ
)
に、男を思うあわれさよ。鶴を折る手と、中指に、
白金
(
プラチナ
)
の
白蛇
(
はくだ
)
輝く手と、合せた膝に、三筋五筋
観世捻
(
かんぜより
)
、柳の糸に、もつれ
縺
(
もつ
)
るる、鼓の緒にも染めてまし。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「それから、あの
観世捻
(
かんぜより
)
は女結びになって居た筈さ。武家が命がけの悪戯をするのに観世捻を女結びにするなんて、そんな悠長なことをするものか」
銭形平次捕物控:246 万両分限
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
観
常用漢字
小4
部首:⾒
18画
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
捻
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“観世”で始まる語句
観世音菩薩
観世音
観世
観世物
観世縒
観世撚
観世水
観世丸
観世新路
観世音寺