褒詞ほうし)” の例文
明治五年新富町しんとみちょうの劇場舞台開きをなせし時、新柳二橋しんりゅうにきょうの歌妓両花道に並んで褒詞ほうしを述べたる盛況は久しく都人の伝称せし所なりけり。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
用番老中水野越前守忠邦ただくにの沙汰で、九郎右衛門、りよは「奇特之儀きどくのぎつきかまひなし」文吉は「仔細無之しさいこれなく構なし」と申し渡された。それから筒井の褒詞ほうしを受けて酉の下刻に引き取った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
お登和はその褒詞ほうし食物にありと信じ
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)