装束さうぞく)” の例文
旧字:裝束
その装束さうぞくは、赤裸に茜染あかねぞめの下帯、小玉打の上帯を幾重にもまはしてしかとしめ、三尺八寸の朱鞘しゆざやの刀、つかは一尺八寸に巻かせ、こじりは白銀にて八寸ばかりそぎにはかせ
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師のねがふ事いとやすし。待たせ給へとて、はるかのそこくと見しに、しばしして、かむり装束さうぞくしたる人の、さき大魚まなまたがりて、許多あまた四四鼇魚うろくづひきゐて浮かび来たり、我にむかひていふ。